ともあれ、この女たちが、背中のうしろで縛られていたO嬢の両手を自由にしてくれたのであり、入浴と化粧のために、裸にならなければならないことを彼女に告げたのである。
彼女はまるでお祈りをする時のように、合掌した手を首の高さまで持ちあげたままの姿勢になってしまった。

TEXT: ポリーヌ・レアージュ作・渋澤龍彦訳「O嬢の物語」(河出書房新社)より